乾式サウナとレナードサウナの比較
~はじめに~
サウナは、一年を通して日照時間が短く、肌を焼く機会にあまり恵まれない北欧のフィンランドで数百年前より、自らの健康維持とストレス解消を目的に始まったのがルーツと云われています。
入浴法は、比重が大きく、500~1000℃もの高温に耐え、水をかけても割れないサウナストーン(香花石)を直接火で熱し、そこへ葉の付いた木の枝で、ハーブ(ハッカ系)を溶かした水をかけ水蒸気発生させて汗をかくという、いわゆる蒸気浴、熱気浴と云われるものです。
通常は香花石を焼くことによって発生する遠赤外線を利用し、100℃前後の温度で入ります。15~20分程度入浴の後、焼けた香花石にハーブ(ハッカ系)を入れた水をかけて水蒸気を発生させると、部屋の温度が一気に130℃以上にも上昇します。瞬間的に100℃を超える温度になるので、内部の人は火傷になるのを防ぐ為、床下へ身体を移動させます。数分で全身の発汗が促進されたところでサウナ室を出る。というのが合理的なフィンランド式サウナの発汗方です。ヨーロッパ各地で普及したこのサウナが、日本に紹介されたのが、東京オリンピックの開催された1964年のことです。
Ⅰ.現在の乾式高温サウナの欠点
40年近く前に日本に紹介されたサウナは、導入された直後はともかく、暫くすると、特に業務用サウナ
の場合、科学的、医学的な根拠の裏付けのないまま、店ごとに温度を上げる無意味な競争が行われ、その結果110℃、120℃といった異常なほどの高温で使用されているのは衆知の事実であり、それにつられて家庭用のサウナにも同様な傾向が見受けられるのは残念なことです。それに比べ、北欧、ヨーロッパではごく普通に行われている、ドクター及びインストラクターの指導、助言(体操の質と量、入るべきサウナ室の温度
60℃~85℃と時間、バスプールの入浴温度と時間等細かく個人に指導する)は愚か、血圧を測定してくれる看護婦も皆無に近く、さらに大型店では年間、数名の心臓麻痺等による犠牲者を出しているのが悲しい日本の状況です。
自分の身体の健康を維持、管理するためにサウナに入ってリフレッシュするというよりも、サウナ後の飲食という点に経営方針も、一般の方々の考え方も重点をおく所に大きな問題があると思われる。
フィンランド式サウナの良い部分を取り入れずに、サウナを出てから冷水に入るという習慣だけ真似るといった問題点に、北大医学部の阿岸裕幸教授は1991年4月30日付けの朝日新聞夕刊に『熱いサウナ、心臓に負担』という見出しで、「100℃以上のサウナ室から急に16℃の水に浸かると、大半の人の血圧が100~150まで一気に上がるのが確認された。健康な若い人ならともかく、中高年や軽い血圧症の人の場合、心臓に負担がかかり過ぎ、心臓発作や脳卒中をおこす危険がある。生態や環境の違いを考えず、外来の分化を形だけそのまま受け入れる日本文化の弊害のひとつ」と警告を鳴らしています。特に汗による不快感や極端な低温度(5%以下)のため、女性の毛髪や肌を痛める等、被害も多く発生しています。
Ⅱ.乾式低温サウナ
最近では、各サウナメーカー共、乾式サウナが一般ユーザーに敬遠されがちなのを考慮し、サウナ内部のヒーターを遠赤外線方式と称し、温度を50~80℃ぐらいの遠赤外線サウナの名称で価格帯も30~70万円と低レベルで販売されています。しかし、その中身はとても遠赤外線方式と呼べるものではありません。
“売らんかな” “安かろう・悪かろう”価格を下げるあまり、売り物であるべきはずの遠赤外線(「6~14ミクロン」人体に最も有益で、身体の内部深くまで浸透してマイルドに暖める効果がある)が近赤外線
(「0.8~6ミクロン」人間の情緒を不安定にし、低温でも火傷することがあり、どちらかと言えば煮物、焼き物に利用されることが多い)しか出せない劣悪なヒーターを平気で取り付けている。目に見えない光線だから分からないのだろう、安ければユーザーは買うだろう、という思い上がったメーカーの姿勢こそが、今自らの健康は自らで維持・管理をという社会風潮に逆行するものであることを認識してもらいたいものです。
いずれにしても熱いという面は幾分取り除かれたにせよ、サウナが持つ致命的な欠陥(臭い・不衛生)という点では、高温・中低温サウナに共通のものであり、何ら改善されている訳ではありません。
Ⅲ.現状における乾式高温サウナの問題点
1. 100℃以上の高温であり、心臓や各臓器に与える温度負担が大きく、肌や毛髪を痛めてしまい、女性・
お年寄り・子供は入ることが困難で、一体何の為の健康商品なのか、その存在理由すら問われてしまいます。(一般には高温になるほど汗がよく出ると錯覚されている人が多いのですが、人間はその血液が50℃以上になると、その“生態を維持できない”つまり死亡すると言われており、高温の状態にさらされると、防御機能として身体中から汗(冷汗)を出して体温を下げようとするエアコンのような機能が自動的に働きます。)
2. 乾式高温サウナの100℃を超える温度の中に人間がなかり我慢をしてでも入れる理由は、湿度が3%以 下であること、つまり、カラカラな室内であることが絶対条件なのです。もし、高温サウナの室内に40~50%の加湿をすれば、人間が沸騰する湯(92~93℃)の入れない様に、加湿した高温サウナに人間が入れば、ものの5分程でブロイラーの出来上がりになってしまいます。
3. 最近30代や40代の働き盛りの男性ですら、過労死が社会問題化している今日この頃ですが、業界用サウナを入れた大型店では、年間に数人の働き盛りの男性がサウナの高温ショックによる心不全や心臓麻痺で亡くなっているのが現状です。こういうサウナに女性・お年寄り・子供が入れないのは当然です。
4. 家庭用、業務用のサウナを問わず、使いはじめて6ケ月以上も経てば、汗の成分が壁や床に染み込み(汗に大腸菌や雑菌が繁殖)その汗臭さは取ることができません。一部のサウナメーカでは臭いをごまかすために、強い香りの芳香剤を使用したりしていますが、いったん染み込んだ汗と体臭の臭いだけは永久にとれることはありません。
5. 一般サウナの場合、サウナ室の湿度が下がってしまう為、外部からの新鮮な空気を導入することかできず、どうしても息苦しく、熱くて臭い密室空間で相当な我慢を強いられることになります。高温サウナでは湿度が10%を下回り、業務用高温サウナになると2~3%以下というカラカラの湿度空間にもなりますので、髪の毛や皮膚にも悪影響を及ぼし、喉・鼻の粘膜炎症の原因になります。
Ⅳ.レナードサウナ
レナードサウナの室内は、レナード発生器により作り出した清浄な活性空気により、ソフトで高湿度の雰囲気となります。
レナードに多量に含まれる水分は、スチームサウナやミストサウナの場合の水滴に比べて格段に微細なサブミクロンレベル以下の超微細水滴(最近の研究結果では、殆ど気体状の水クラスターとすべきではないかと考えられるようになっています。)です。
このため、体温を若干上回る程度の低温(40度~43度)で充分に発汗しますので、肌や毛髪を痛めることがなく、臓器に負担がかかりません。(このサウナがヒトへの影響については約3年間に亙り、北大医学部の阿岸裕幸・渡部一郎教授により医学的立場より、各部位の温度変化や脈拍数、血行発汗量を測定し、その結果について医学会にも発表されております。真気技術VOL、NO3 1995等)
又、これはレナード効果により発生する多量のマイナスイオン(空気イオン)を含んでおりますので、健康面、精神面でのプラス効果を期待することができます。レナードを負荷電圧湿度空気(
又、このサウナは、バクテリア・塵埃・臭気を除去する空気清浄器でもありますので、サウナ浴室空間を清潔に保つことが出来ます。このサウナ浴室温度を体温より少し下げてゆっくり長時間入室する事により、リラクゼーションを楽しむことが出来ます。(多量のマイナスイオンを含む、清浄な活性空気であるレナードが、良質のリラクゼーションを実現させます。)
サウナは、まず身体を熱して汗をかくことから始まりますが、皮膚呼吸も重要な役目を果たしております。乾式サウナでは高温のため室内の空気が膨張して薄くなり、呼吸に必要な酸素が不足するので、息苦しくなり、サウナ入浴時間は8~10分間くらいです。このサウナは良好な発汗効果がある上に、空気のビタミンとも言えるマイナスイオンをレナード効果により、安全かつ多量に発生させる為、入浴時に皮膚呼吸が盛んに行われ、老廃物が排出され新陳代謝を活発に行います。
サウナとしてお勧めする温度は、40~43℃です。女性・お年寄り・子供が楽に入れるばかりでなく、風呂に入れない病人も、このサウナには入れる可能性があります。
Ⅴ.レナードサウナの特長
1. 温度が40~43℃と低温である上、湿度90%以上の高湿度であるため肌や毛髪を痛めることが全くありません。高湿度でも湿り感がなく、室内で読書が可能ばかりではなく、眼鏡・時計・装飾類等の着用に問題がありません。
2. スチームサウナの様に、室内に蒸気がこもることがありません。ミストが超微細で飽和空気に近いため、室内は透明で快適です。スチームサウナはミストが大きいので深呼吸をすると咳がでますが、このサウナでは快適な深呼吸が出来ます。まして、乾式高温サウナでは息をこらえて我慢するのが精一杯です。
3. 脱臭と除菌効果が大きいので、臭いや菌の発生を抑え、室内の内装が桧作りなどの場合、マイナスイオンの効果で長時間森林浴を楽しむことが出来ます。
4. 室内の空気は循環対流方式であるため、汗による潜熱冷却で頭部の温度を下げる効果があり、露天風呂の雰囲気を味わえます。(北大医学部の報告書により)
5. 新鮮空気を強制的に供給する為、室内の酸素温度が高く、又マイナスイオンにより皮膚呼吸も活発に行われるので、心肺の活動に必要な空気(酸素)が十分に供給され、快適で長時間のリラクゼーションを楽しむことが出来ます。
【レナード】名称の由来
レナードは、レナード空調システムで生成される‘マイナスイオン’と‘気体状水クラスター’からなる生理活性空気のことをいいます。
レナードはドイツの物理学者フィリップ・レナード博士の名前に因んだものです。レナード博士は、20世紀初頭、滝の周辺の空気にマイナスイオンが多いことから、実験によって、水が分裂する時、水滴はプラスに周囲の空気はマイナスに停電する「空気のイオン化現象」を発見しました。滝などの場合、落ちた水が大きな水滴と微細水滴に分裂し、大きな水滴や水面はプラスに、微細水滴はマイナスに帯電することが分かりました。この現象は「レナード効果」または「滝効果」と呼ばれています。